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2025年3月12日(水)

大気からの二酸化炭素高速回収技術

カルチャー
対面講座

2050年カーボンニュートラルを目指して
大気からの二酸化炭素高速回収技術

特別区プレミアム講座「東京23区の今を考える」は特別区協議会とオープンユニバーシティの連携講座です。有数の大都市東京の社会的課題や、対応に関して広く東京都区民に理解を深めていただくことを目的とした講座です。多くの方々に受講していただけるよう、特別価格で提供し、入会金も不要です。
尚、当講座に関しては事前のキャンセルの場合でも受講料は返却いたしませんのでご了承願います。


 近年、地球温暖化に伴う異常気象が地球規模でおこっており、温暖化問題の解決が喫緊の課題となっています。2018年、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は世界の平均気温の上昇を工業化前より1.5℃以下に抑制できれば気候リスクを大きく抑制できるとする報告をまとめており、この「1.5℃目標」は国際的な共通認識となっています。
昨今、日本でもこれまでにない異常気象が発生しており、多くの自治体が気候非常事態宣言を表明しています。地球温暖化の要因の一つとして、大気中の二酸化炭素の濃度増加が挙げられており、二酸化炭素排出量削減、脱炭素化が急務となっています。すでに二酸化炭素排出量を減らす取り組みが進められていますが、2050年のカーボンニュートラル実現のためには大気中の二酸化炭素を除去するDirect Air Capture (DAC)技術が必要となります。DAC技術はまだ開発段階ではあるものの、2020年1月には米国のマイクロソフト社が大気からの二酸化炭素削減・回収・除去技術のために10億ドル規模の基金を設立、同じく米国の非営利団体X PRIZE Foundation(Xプライズ財団)も大気や海などから二酸化炭素を回収する技術をテーマにしたコンテストに総額1億ドルの賞金を出すなど、世界は実用化に向けてすでに動き始めています。
東京都立大学 山添誠司教授らの研究グルーブは、独自の技術を用いて大気中の二酸化炭素を直接回収するDAC技術の開発を進めており、地球規模の課題解決に挑戦しております。具体的には、液固相分離を利用することで、400ppmの二酸化炭素を高効率に吸収し、かつ、60℃程度の低温で吸収した二酸化炭素を脱離・回収できる技術や、DACに応用可能な固体の二酸化炭素吸着材の開発です。現在、2050年までの「ゼロエミッション東京」実現を目指している東京都のプロジェクトに、山添教授、東北大、東大の研究グループの事業(「DACによるカーボンステーション開発事業」)が採択され、DAC技術の実用化に取り組んでいます。
本講座では、カーボンニュートラル実現に向けたDAC技術の最近の動向と、山添研究室で開発を進めているDAC技術について紹介します。

開催日
場所
23区,千代田区,都心・副都心エリア
主催者
東京都立大学
定員数
40名
費用
1000円
申込期日
2025年3月2日
問い合わせ
03-3288-1050平日9:00~17:30
受講した

備考

本講座は公益財団法人特別区協議会と東京都立大学オープンユニバーシティの連携講座です。

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