2025年1月23日（木）〜2025年3月13日（木）
『劇的』に楽しむシェイクスピア
カルチャー
対面講座
人間の本質を描いたからこそ、時空を超えて愛されるシェイクスピア。彼のお芝居を楽しむための案内人として、ご紹介する作品は喜劇「お気に召すまま」です。
弟によって宮廷を追放された前侯爵は、たどり着いた森での暮らしを楽しんでいます。ここにはかつての宮廷のような栄華はないが、権力闘争に血眼になった人間は一人もいない。そこで前侯爵に従って森へやって来たAmiens（アミアンズ）は、次の歌を歌います。
Who doth ambition shun、
And loves to live i' th' sun、
Seeking the food he eats、
And pleas'd with what he gets、
Come hither、 come hither、 come hither.
Here shall he see
No enemy
But winter and rough weather.
野心を捨てて
気ままに暮らし
必要な食べ物だけを求め
「足るを知る」暮らしをお望みなら
おいでよ、おいで、ここへおいで
ここは安心だよ
人間同士が争うことはないから
ただ、自然の厳しさはあるけどね
この作品の登場人物は森の影響を受けて、悪く言えば初志貫徹せず、良く言えば風になびく柳のように柔軟に生きています。いったい主人公は誰？もしかしたら、頑なになりがちな人間の心を解きほぐしてくれる「森」が主人公かも？
All the world’s a stage（世界は一つの舞台）という有名なセリフも登場する The Forest of Arden（アーデンの森）へ、皆様方を誘います。
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