1920年代末、映画はサイレントからトーキーへ移行をはじめます。この移行に際して映画に起こった最大の変化は、なによりも台詞音声がその構成要素として加わったことです。トーキーの歴史は、声となって現れる台詞をどのように映像に組み込むかをめぐって発展してきました。その映画における台詞の問題に正面から取り組んだと言ってよい映画監督がフランスのエリック・ロメールです。本講座では、ロメール作品を取り上げ、ロメールの映像と台詞をめぐる映画的実践を解説します。また、本講座ではアクティブラーニングとして、スクリーニングを踏まえた上で、グループでの議論、発表を実施予定です。