【オンライン】英語で読む数学 その7
英語で数学の本を読みます。数学特有の言い回しや数学用語を学ぶとともに、正確に読む訓練をします。正確に読まなければもはや数学ではないからです。そのためには、文の構造を理解し、主語と動詞をバックボーンとして、そのほかの部分がいかに肉付けしているかを見分ける必要があります。それには確実な文法知識が必要ですので、定冠詞と不定冠詞の使い分け、関係代名詞、分詞構文などいくつかの文法事項の復習も読みながらしていきます。文法といっても数学の本を読むだけなら必要事項は多くありませんのでご心配なく。また、一般に数学の本の読み方についても話します。
テキストはダニエル・ソローの名著『証明の読み方・考え方』第6版の「第16章 一般化」の抜粋を読みます。
今回から受講することも可能です!前の方に書いてある定義などを使うときは、この章でもう一度書いてくれています。
ソローの本は、証明問題をその中にある「キーワード」によって分類して、証明をどのように始めて、進めていけばよいかという、考え方の明確な指針を示してくれます。証明のしかたを整理して見事に言語化したこの本は、数学者が読んでも引き込まれます。数学の予備知識は2次方程式の解き方とピタゴラスの定理を覚えていれば十分です。英語も平易です。
最初は名著とされていた初版の復刊の予定でしたが、原著出版社の希望により第6版の抄訳になりました。コンパクトな初版に比べて、第6版は倍近いページ数になり証明問題の解き方・読み方だけでなく発展した内容も含みます。新訳では証明問題の解き方・読み方については初版よりやや情報が増えました。今回読む部分は、翻訳で省かざるをえなかった部分です。
講座の進め方は、講師が解説しながら訳していくことを予定していますが、受講者の方々が訳してくださるのは大歓迎です。今回は、抽象的で慣れていない方には何が何だかわからないパラグラフで始まりますが、次のページでは「なーんだ」と安心できる具体例で説明します。そこで、ちょっと難しかった最初の部分に戻り主語、動詞、関係代名詞などに注意して読んでみると、こちらも「なーんだ」となってすっきりするでしょう。
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備考
『数学のための英語教本』
原田なをみ・David Croydon監修、
服部久美子著(共立出版)
使用書籍
『How to Read and Do Proofs』
第6版Daniel Solow著(Wiley)
※使用ページはこちらで用意するため、テキストの購入は不要です。